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【税務の基礎知識(消費税)】仕入税額控除の計算方法(個別対応方式or一括比例配分方式)

【税務の基礎知識(消費税)】仕入税額控除の計算方法(個別対応方式or一括比例配分方式)

2018/12/21

【仕入税額控除の計算方法(個別対応方式or一括比例配分方式)】

消費税の納付税額は、原則として、「課税売上げ等に係る消費税額-課税仕入れ等に係る消費税額」として計算されます。

上記の課税売上げに係る消費税額から控除する課税仕入れ等に係る消費税額(仕入控除税額)の計算方法は、以下の通り、その課税期間中の課税売上高と課税売上割合がいくらであるかにより異なります。

 

・課税期間中の課税売上高が5億円以下、かつ、課税売上割合が95%以上の場合

その課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額の全額を控除します。

 

・課税期間中の課税売上高が5億円超又は課税売上割合が95%未満の場合

課税仕入れ等に係る消費税額の全額を控除するのではなく、課税売上げに対応する部分のみを控除します。

この場合、次のいずれかの方式によって計算した仕入控除税額を、その課税期間中の課税売上げに係る消費税額から控除します。

 

①個別対応方式

その課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額のすべてを、以下に区分し、次の算式により計算した仕入控除税額をその課税期間中の課税売上げに係る消費税額から控除します。

A 課税売上げにのみ要する課税仕入れ等に係るもの

B 非課税売上げにのみ要する課税仕入れ等に係るもの

C 課税売上げと非課税売上げに共通して要する課税仕入れ等に係るもの

(算式) 仕入控除税額 = A+ (B × 課税売上割合)

 

②一括比例配分方式

その課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額が上記のA~Cに区分されていない場合又は区分した上でこの方式を選択する場合には、次の算式により計算した仕入控除税額をその課税期間中の課税売上げに係る消費税額から控除します。

(算式) 仕入控除税額 = 課税仕入れ等に係る消費税額(A~C)×課税売上割合

(注)この一括比例配分方式を選択した場合には、2年間以上継続して適用した後でなければ、個別対応方式に変更することはできない点留意が必要です。

 

(ポイント)

・課税期間中の課税売上高が5億円超又は課税売上割合が95%未満の場合には、課税仕入れ等に係る消費税額の計算として2パターンを選択できる。つまり、課税仕入れ等に係る消費税額を個別対応方法と一括比例配分方法の2パターンで算定し、有利な方を選択すれば節税が可能となる。

(留意点)

一括比例配分方式を選択した場合には、2年間以上継続して適用した後でなければ、個別対応方式に変更することはできない点留意が必要。

 

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