【コラム】税理士の選び方
2019/04/26
【税理士の選び方】
今回は税理士の選び方について少しお話したいと思います。
今から事業を始める方は税理士と関わったことがある方はかなり少ないと思いますし、税理士の変更をお考えの方でも頻繁に税理士を変える方は少ないので今まで関わったことがある税理士の数は多くはないと思います。
ご紹介いただいた社長とお会いしても税理士を選ぶ基準がよく分からない!という声はよく耳にします。
どんな業種でも同じだと思いますが、実際のところいざ契約してみないと善し悪しがよく分からないといのが正直なところだと思いますが、経験則から弊社が考える税理士選びのポイントをお教えしたいと思います。
税理士を選ぶ際のポイントは多々あるとは思いますが、大きなポイントとしては「報酬」と「サービス」の2つが挙げられると思います。
今回は「報酬」と「サービス」の2つのポイントからどういった税理士を選べばよいのか解説してみます。
①「報酬」低+「サービス」低
ここに該当する方は、税理士に多くのことを求めていないので、とにかく報酬を安く抑えたい方です。
こういった方の場合には「低価格を売りにしている中堅税理士事務所」がお勧めです。
低価格にするには当然人件費を抑える必要があります。ということは経験値が少ない人が担当につきます(ほぼ確実に税理士資格を持っておらず税務経験も浅い人が担当にはなるでしょう。なぜなら税理士資格を持っている人の人件費は高いからです。)ので当然に高品質なサービスの提供を期待することはできません。
ある程度の規模の事務所になれば担当者以外の経験豊富な税理士がサポートするので高品質のサービスが提供できるという事務所もあるかもしれませんが、あまり期待しない方がいいでしょう。
なぜなら、そもそも低価格を売りにしているということは、そういった人件費が高い人がサポートに時間を割くコスト(人件費)を賄うだけの報酬を得られないからです。
税理士業も他の多くの業種に漏れず、安かろう悪かろうなのです。
②「報酬」低+「サービス」中
ここに該当する方はとにかく報酬を安く抑えたい方だと思います。報酬が安いということは当然にそれだけサービスの質は低下しますが、「税務経験は浅いが独立したての税理士」であればある程度のサービスは受けられる可能性があります。
独立したてということは間接費がそれほどかからないので報酬はあまり高くないことが多いです。
また、税務経験が浅いのであれば高品質なサービスは提供できる自信がないので報酬をかなり低く設定している税理士もいます。
とはいえ独立するということはどこかの税理士事務所である程度の経験をして、自分一人でもやっていけるというマインドを持った人なので、能力は低いわけではないです。
そして、独立しているということは自身も経営者なので、事務所の売上に直結するような提案は積極的に行うことにインセンティブが働きますので積極的な提案も期待できます。
なので、低報酬である程度のサービスが受けることができる可能性があるのです。
③「報酬」中+「サービス」低
ここを希望する方はあまりいないと思いますが、「担当者の税務経験が浅い中堅税理士事務所」の場合は起こりえる場合があります。
税理士の善し悪しは事務所の大きさではなく、ひとえに担当者の能力次第です。
担当者の能力が低ければたとえ事務所の規模が大きくても高品質なサービスは当然に受けることができません。
契約した後にここに当てはまった場合には担当者の変更や税理士の変更の検討をお勧めします。
④⑥「報酬」中or高+「サービス」中
ここに該当する方は平均的な報酬で平均的なサービスを希望される方です。
こういった方であれば「担当者の税務経験が豊富な中堅税理士事務所」が良いと思います。
ただし、経験豊富といえども勤務税理士であれば、売上の増加が自身の給与に直結しない場合がありますので、お客様にとって意味のある提案ができる場合でも、自身の勤務時間の増加との兼ね合いで提案を躊躇する人も中にはいますのでサービスは中としました。
⑤「報酬」中+「サービス」高
ここに該当する方もとにかく高品質なサービスを受けたい方だと思います。高品質なサービスを受けるということは当然にそれだけ報酬は高くなりますが、「税務経験が豊富な独立したての税理士」であればある程度の報酬で高品質なサービスを受けられる可能性があります。
税務経験が豊富ということであれば顧客を獲得する力も強いので報酬をかなり低く設定している税理士は少ないと思いますが、独立したてということは間接費がそれほどかからないので報酬はそれほど高くないことが多いです。
税務経験が豊富で独立するということはどこかの税理士事務所で相当の経験を積み、自分一人でもやっていけるというマインドを持った人なので、能力は相当高いです。
そして、独立しているということは自身も経営者なので、事務所の売上に直結するような提案は積極的に行うことにインセンティブが働きますので積極的な提案も期待できます。
なので、平均的な報酬で高品質のサービスが受けることができる可能性があるのです。
⑦「報酬」高+「サービス」高
ここに該当する方は、多くの税理士が対応できない高度な税務知識を要する取引が発生するような上場企業を含む大規模法人の方だと思います。
Big4税理士法人(監査法人系税理士法人)は経験豊富な税理士が揃っており、海外を含む幅広いネットワークがあるため提供されるサービスはかなりの高品質です(というよりBig4が提供するサービスと同程度のサービスを提供できる税理士事務所はほぼないといっていいでしょう。)。
ただし、報酬は相当高額です。これは経験豊富な税理士、つまり人件費の高い税理士の関与度合いが高く、かつ、他では提供できないサービスを提供していることから当然と言えば当然でしょうか。
個人的な見解ですが、市場相場の2~3倍程度の報酬感です。
ただし、基本的には税務に特化していますので、税務以外の資金調達や財務コンサル、補助金などの提案は期待しない方がいいでしょう。
つらつらと書いてみましたが、いい税理士と契約したいのであれば、独立したての税理士がお勧めです!
独立するということはある程度の能力を持っていることが前提ですし(能力がなければそもそも独立しません。)、独立したてであれば代表税理士が直接担当させてもらうことができます。
あとは、独立したての時期に顧問契約を結んでもらったお客様にはその後も思い入れがありますし一緒に大きくなっていきたいという思いが自然に出てきます。
また、お客様のためになる提案も積極的に行うはずです(お客様に満足いただくことが自分の実入りに直接つながるからです)。
あとは、代表税理士であればHPに経歴が載っていることがほとんどですので、経歴から税務の経験値がある程度把握できます。
これらはあくまで個人的な意見ですが、勤務税理士時代を含めた経験と知り合いの税理士から聞いた話などを踏まえた上での意見ですので、ある程度は的は得ていると思っています。
顧問税理士は他の業者さんとは少し異なり、ビジネスパートナーのような側面もありますので、ある程度重要な決断になると思います。この記事が少しでも皆様のお力になれれば何よりです。
ちなみに弊社は代表税理士ともに税務会計の豊富な経験を有しており、補助金等の最新の情報もキャッチアップしお客様に合ったものをタイムリーにご提案できる体制を整えております。
必ず代表税理士のどちらかが担当させていただきますし、報酬もある程度お安い価額に設定しておりますので税理士選びに迷われている方がいらっしゃいましたら是非ディレクションまでご一報ください!