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【落とし穴】源泉所得税の不納付加算税の認識誤りにより会社が損害を被った事例

【落とし穴】源泉所得税の不納付加算税の認識誤りにより会社が損害を被った事例

2019/06/12

【源泉所得税の不納付加算税の認識誤りにより会社が損害を被った事例】

・源泉所得税の納付制度とは

源泉所得税の納付制度とは、法人及び個人事業主が一定の支払いをする場合に、支払いを受ける者が負担すべき所得税等を支払額から天引きし、法人及び個人事業主がその者に代わって税務署に納付する制度をいいます。

源泉所得税を天引きすべき一定の支払いは所得税法に定められていますが、一番よく発生するのが、従業員の方の給与・賞与です。

従業員の方に給与・賞与を支給する場合は、少額のものを除き、源泉所得税を天引きし従業員に代わって法人及び個人事業主が税務署に納付する必要があります。

 

・源泉所得税の納付期限

(原則)

源泉所得税の対象となる給与等を実際に支払った月の翌月10日

(特例)

給与の支給人員が常時10人未満の事業者の場合で「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出し税務署から承認を受けている場合には以下

①1月から6月分・・・7月10日

②7月から12月分・・・翌年1月20日

※ただし、特例の対象となる支払は限定されており、給与・賞与、退職金、税理士・弁護士・司法書士などのへの一定の報酬に限られているため留意が必要です。

つまり、源泉所得税の納期の特例の承認を受けているからといって全ての源泉所得税が特例の年2回納付になるわけではないということです。

 

・源泉所得税の不納付加算税

源泉所得税を期限内に納付しなかった場合には原則として不納付加算税というペナルティが課せられます。

※納付期限を1日でも過ぎると不納付加算税が課されます。

 

不納付加算税の税率は以下の通りです。

①税務署から指摘を受けて納付する場合・・・納付すべき源泉所得税等の10%

②自主的に納付する場合・・・納付すべき源泉所得税等の5%

 

・不納付加算税が課されないケース

以下の場合には不納付加算税が課されないことになっています。

①正当な理由があるとき

災害等によってやむなく納付が遅れるような場合には納付期限内に納付が間に合わなかったとしても不納付加算税は課されません。

②直近一年以内に源泉所得税の納付漏れがない場合で法定納付期限から1ヵ月を経過する日までに納付している場合

法定納付期限の属する月の前月の末日から起算して一年前の日までの間に税務署から税務署から納税の告知を受けたことがなく、かつ、期限後の納付がない場合、つまり、直近一年以内に源泉所得税の納付漏れがない場合には、法定納付期限から1ヵ月以内に納付していれば、不納付加算税は課されません。

③少額である場合

不納付加算税が5,000円未満である場合には少額免除となり、不納付加算税は課されません。

 

・不納付加算税を算定する「納付すべき源泉所得税等」とは

上記のように源泉所得税を納付期限内に納付しなかった場合には一定の場合を除き、不納付加算税が課されますが、それは「納付すべき源泉所得税等」に税率を掛けたものになります。

ここでいう「納付すべき源泉所得税等」とは実際の納付漏れとなっている金額ではなく、「期限内に納付すべき所得区分に応じた源泉所得税の総額」です。

今回はこの取扱いを知らなかったために不納付加算税により会社が多額の損害を被った事例をご紹介します。

 

・源泉所得税の不納付加算税の認識誤りにより会社が損害を被った事例

このケースはかなり大きな法人で従業員数がかなり多いため特殊なケースですが、担当者交代による引継ぎ不足により、結果的に会社が大きな損害を被ることになりました。

なお、このケースでは顧問税理士の不納付加算税の算定に誤りがありましたが、源泉所得税については顧問税理士の業務範囲内の税目ではなかったことや、そもそも納付漏れ分を早急に納付しなかったことは会社の責任であるため顧問税理士に損害賠償請求は起こされませんでした。

 

源泉所得税は法人税とは異なり、預かっている税金を代わりに納めるものであるため、課税当局の目線は厳しいです(他の税目で納付日が1日でも遅れるとペナルティが発生するものはありません。)。

 

税金の納付漏れは許されることではありませんが、源泉所得税については特に注意が必要な税目になります。

 

(ポイント)

・源泉所得税は納付期限を1日でも過ぎると不納付加算税というペナルティが課される特殊な税目である。

(留意点)

・不納付加算税の算定基礎となる「納付すべき源泉所得税等」とは実際の納付漏れとなっている金額ではなく、「期限内に納付すべき所得区分に応じた源泉所得税の総額」である。

 

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